星愛空~届かなかった手紙~
感じてしまうのは…
悪い事をしている
自分への虚しさと罪悪感。
「君、かわいいねぇ。
クラブとかどう?!
オススメの
ところが近くにあるんだよ~」
ついに、織香も30前後位の
お金持ちそうな
会社員に誘われてしまった…。
まぁこれだけ派手な格好で
歩いているから無理はないだろう・・・。
「~で、いくら?!」
瀬玲奈と同じで
織香も最初に金額を聞いた。
「六万二千円。」
会社員の男は
金額をハッキリ言ってから、
値段が高い為、
喜んでいる織香の肩をよせて
どこかに行ってしまった。
――――あとは私だけ。
「とにかく早く相手探さなきゃ…。」
気がついたら
私の目からはゆっくりと
涙がこぼれ落ちていた。
まるで…
私の心情を表すかのように。
…人で溢れ滲んでいく歌舞伎町。
まだ高校生の私には怖い所だった。