Fortunate Link―ツキの守り手―
第7話:デートは波乱の幕開け
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夜空には無数の星達が瞬いていた。
明るい星もあれば、仄かに輝く星もあり、それら色んな星の粒が砂のように空に散りばめられているように見えた。
その星空のドームの下に、手を繋ぐ二人の少女が居た。
二人はどことなく似ているようで少しずつ似ていない姉妹だった。
姉の方が、ある星を指差して言った。
「ねぇ。
あの星、ずっと月に寄り添っててさ。
まるでセイラみたいじゃない?」
「……え?」
そう言われた妹はきょとんとする。
すると姉はふふふ、と笑った。
「つまりは寂しがりやさんってこと」
すると妹は少し、頬を膨らませた。
「寂しがりやじゃないもん。あたし一人でも全然平気だし」
「セイラのそういう強がりなとこ、お姉ちゃんはとても心配よ」
姉は妹の手をぎゅっと握りしめてそう言った。
「………」
妹は隣の姉の顔を見上げ、それから黙り込んだ。
姉は暗い地面へ視線を落とし、妹へ訊ねた。
「ねぇ。セイラ。
……本当に行ってしまうの?」