Fortunate Link―ツキの守り手―


それから、


「…それじゃあ、くれぐれも気をつけて。
何かあったらすぐに私に連絡すること。
そこのSP達にも捜索させるけど、これで彼らともすぐ連絡取れるから」


と言って、イヤホン型の通信端末を渡してきた。


「へぇ。すげぇな」


「そこのボタンを押したらすぐに繋がって、もう一回押したら切れるから」


「ふぅん。
ありがとな」


受け取り、一応装着してみる。


「じゃあ。私は行くね」


「……おう」


「無理しないように。
何かあったら本当にすぐに連絡するのよ」


最後に何度もそう念押しし、白石さんは部屋を出て行った。



「――行ったな」


「ああ」


「俺達も行くか。
急がないと時間ないし」


「そうだな」


俺とアカツキは頷き合い、一緒に部屋を出た。



「――で、どこへ行けばいいんだ?」


廊下を少し早足で歩きながら、隣のアカツキに訊く。


「…は?何が?」


「…は?何が?じゃないだろ。
この紙に書いてある場所だよ。
お前さっき、分かってるって言ってたじゃないか」


手に持った例の紙をぴらぴらさせながら言う。


「…ああ。
そういえば言ったな。
あんなのハッタリに決まってんだろ」


「…ふぅん、そうか。
ハッタリか」


頷いて一瞬、俺は静止した。



「――どえええぇっっ?!」

廊下に俺の驚愕の叫びが響き渡った。




☆::::第4話へ続く:::::☆

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