18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
昨日あった出来事を由希ちゃんに話すと、彼女は冷静に聞いてくれた。
『なるほどね。まあ、おかしいと思うところはあったけど、親同士もよく知っている間柄だし、大丈夫だと思ったんだけど……それであんた、どうするの?』
どうすると訊かれて、まだ何も考えていないことを改めて思う。
「どうしよう」
『別れたい?』
その問いにドキッとした。
あのときは感情的になって離婚してほしいと言ったけど、今はそんな気になれないでいる。
「わからない……ただ、びっくりして……それに、ちょっと怖くて……だって、あんな……私も覚えていないような写真もたくさんあるんだよ」
まだ混乱していて、話していると涙が出そうになった。
そんな私に合わせてくれるように、由希ちゃんは落ち着いた口調でゆっくりと話す。
『そっか。確かに、そんなもの見つけたらショックだよね。それ以外には、何かされたりした?』
「それ以外って……?」
『例えばそうね。暴言を吐かれたり、監禁されたり、ベッドに縛りつけられたり、行為を強要されたり』
聞いているうちに恥ずかしくなってきて慌てて否定した。
「ないない! そんなことないよ!」
ふと、遥さんのものすごく上から目線な姿を思い出し、ぼそりと愚痴をこぼした。
「でも、バカって言われた」
『ふっ……!』
由希ちゃんが電話の向こうで笑ったのを、私は聞き逃さなかった。