18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
12、家政婦の心配
加賀響子が秋月家の使用人として初めて訪れたのは、遥が中学生の頃である。
最初に紹介されたとき、遥はとても礼儀正しい子で、さすが本家の長男跡取りであると感心したものだった。
彼の未来は決まっていて、本人も忠実にその道を歩んでいるようだった。
彼が14歳の誕生日のときのことだ。
秋月家ではささやかなパーティが催された。
親戚が集まって、30人程度の小規模な会食だった。
遥は訪れたゲストからプレゼントを受けとり、笑顔で「ありがとうございます」と丁寧にお礼を言っていた。
本当によくできたご子息だな、と響子は感心した。
その数日後。
両親が仕事関係で3日間ほど泊まりで遠方へ出かけていたときのことだ。
彼女が庭掃除をしていたところ、もくもくと煙が上がっているのを見て火事かと思い、慌ててその場に駆けつけた。
しかし、そこには遥がいて、彼は焚火をしていたのだった。
彼女は声をかけた。
「坊ちゃん、火を扱うのは危険ですよ」
すると遥は笑顔で「大丈夫だよ」と答えた。
何を燃やしているのかと思い、じっと見ていた彼女は驚愕し、うっかり手に持っていた箒を落としてしまった。
衝撃で、手が震えた。
「坊ちゃん? それ……みなさまにいただいたプレゼントではありませんか?」
すると遥はまったく悪びれた様子もなく、むしろ満面の笑みで答えた。
「うん。必要ないから処分してるだけ」
最初に紹介されたとき、遥はとても礼儀正しい子で、さすが本家の長男跡取りであると感心したものだった。
彼の未来は決まっていて、本人も忠実にその道を歩んでいるようだった。
彼が14歳の誕生日のときのことだ。
秋月家ではささやかなパーティが催された。
親戚が集まって、30人程度の小規模な会食だった。
遥は訪れたゲストからプレゼントを受けとり、笑顔で「ありがとうございます」と丁寧にお礼を言っていた。
本当によくできたご子息だな、と響子は感心した。
その数日後。
両親が仕事関係で3日間ほど泊まりで遠方へ出かけていたときのことだ。
彼女が庭掃除をしていたところ、もくもくと煙が上がっているのを見て火事かと思い、慌ててその場に駆けつけた。
しかし、そこには遥がいて、彼は焚火をしていたのだった。
彼女は声をかけた。
「坊ちゃん、火を扱うのは危険ですよ」
すると遥は笑顔で「大丈夫だよ」と答えた。
何を燃やしているのかと思い、じっと見ていた彼女は驚愕し、うっかり手に持っていた箒を落としてしまった。
衝撃で、手が震えた。
「坊ちゃん? それ……みなさまにいただいたプレゼントではありませんか?」
すると遥はまったく悪びれた様子もなく、むしろ満面の笑みで答えた。
「うん。必要ないから処分してるだけ」