18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
「遥さんは部屋も綺麗にしているし、お菓子をラッピングしてプレゼントしてくれたり、勉強も教えてくれて、頭がよくて器用なんですよ」
さすがにお弁当まで作ってもらったなんて、恥ずかしくて言えなかった。
「そう、か……遥は何でもできるんだな」
おじさまはまるで他人事のようにそう言った。
「ちょっと、父親なのに知らないのー?」
と母がなじるとおじさまは頭をかきながら苦笑した。
「早くに家を出てから、あまり帰ってこないからなあ。大人になって何をしているのやら、プライベートの面はあまり知らないんだよ」
「遥くんは高校のときからひとりで何でもやっていたものね。すごいわあ」
母が感心したように言うと、おじさまは控えめに声を出して笑った。
「ところで、かえでちゃん。京一くんの仕事はどうかね?」
あれ? 話をそらした?
「まあ、それなりにね。研究職だから忙しいみたいよ」
父の話題になると母はすごくおしゃべりになる。
そのせいか、遥さんの話は自然に流れてしまった。
もっとおじさまから遥さんの話が聞きたかったのに、そのあとは彼の話題は一切出なかった。