18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
いつも余裕めいた姿を見せている遥さんが、こんなに儚くて弱い部分があるなんて、以前の私だったら心底驚いただろうけど。
おじさまと話したあとだからなのか、彼の一面をすんなりと受け入れることができた。
とは言っても、その心情までは計り知れない。
ずっと両親に甘えて生きてきた私には、遥さんの孤独を理解することはできないだろうけど。
それでも。
「当たり前だよ。だって私、遥さんの奥さんだもん」
「……いろは」
遥さんはじっと私を見つめたまま、唇をぎゅっと結んで何かを堪えているように見えた。
泣きたくなるのを我慢しているような、そんな気がして、私は慌てて話を続けた。
「あのね、私、ほんとに数学がダメなの。先生の教え方、ぜんぜんわかんない。このままじゃ内申がやばいの。とっても優秀な家庭教師が必要なの」
必死に訴えかける私に遥さんは少し驚いた表情をしたあと、わずかに微笑んだ。
「そう? じゃあ、とびっきり素晴らしい家庭教師を準備しておこうか」
「うん。期待してるから」
「授業料は高いけどね」
「お、お金取るの?」
「お金じゃないよ。いろはの全部、俺にちょうだい」
少しだけ、彼にいつもみたいな余裕のある表情が戻った。
なんだか恥ずかしくなってきたけど、それでも、そんなふうに言えるようになって少し安堵した。
「そんなの、いくらでもあげるよ」
もう結婚してるんだから。
「約束だよ」
と遥さんは笑顔で言った。
その意味が私と彼とで少し違っていたのだけど、それに気づくのはもう少しあとだ……♡
おじさまと話したあとだからなのか、彼の一面をすんなりと受け入れることができた。
とは言っても、その心情までは計り知れない。
ずっと両親に甘えて生きてきた私には、遥さんの孤独を理解することはできないだろうけど。
それでも。
「当たり前だよ。だって私、遥さんの奥さんだもん」
「……いろは」
遥さんはじっと私を見つめたまま、唇をぎゅっと結んで何かを堪えているように見えた。
泣きたくなるのを我慢しているような、そんな気がして、私は慌てて話を続けた。
「あのね、私、ほんとに数学がダメなの。先生の教え方、ぜんぜんわかんない。このままじゃ内申がやばいの。とっても優秀な家庭教師が必要なの」
必死に訴えかける私に遥さんは少し驚いた表情をしたあと、わずかに微笑んだ。
「そう? じゃあ、とびっきり素晴らしい家庭教師を準備しておこうか」
「うん。期待してるから」
「授業料は高いけどね」
「お、お金取るの?」
「お金じゃないよ。いろはの全部、俺にちょうだい」
少しだけ、彼にいつもみたいな余裕のある表情が戻った。
なんだか恥ずかしくなってきたけど、それでも、そんなふうに言えるようになって少し安堵した。
「そんなの、いくらでもあげるよ」
もう結婚してるんだから。
「約束だよ」
と遥さんは笑顔で言った。
その意味が私と彼とで少し違っていたのだけど、それに気づくのはもう少しあとだ……♡