18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
今度のキスは少し違った。
さっきは唇が触れるだけだったのに、今度は強く押しつけられて、そのあと……。
「ひゃっ……!」
びっくりして今度は思いっきり離れた。
今、何か、触れて……。
けれどやっぱり遥さんは涼しい表情をしていて、私だけがあたふたしている。
今のはきっと大人のキスだ。
こんな、こんな感触……ドキドキを通り越して変な感じがする。
肩が小さく震える。
体が熱くなる。
こんな状況に、頭がついていかない。
混乱している私の頭を、彼はその大きな手でくしゃくしゃと撫でた。
「ごめんごめん。最初はびっくりするよね。少しずつ慣らしていこうね」
慣らす……慣れるものなのかな?
大人はみんなこんなキスをしてるの?
「せっかくだから、お菓子食べて。ここのチョコレート好きだよね?」
遥さんに言われて私はこくんと頷いた。
彼は極上の微笑みを浮かべながら、さらりとひと言口にする。
「食べさせてあげようか?」
「だ、大丈夫です!」
すごく好きなお店のお菓子だったけれど、味なんてわからないくらい、私はドキドキしていた。