18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

「おはよう、遥さん。今日も頑張るね!」

 翌朝、学校の制服を着て笑う彼女が眩しかった。


 遥は珍しく寝坊してしまった。

 そのあいだに、彼女は朝食を作っていたのだった。

 とは言っても、遥はフルーツしか食べないので、それを知っている彼女はりんごやメロンやパイナップルをカットして皿に盛りつけていた。


「いろは、お弁当は?」

「今日は友達と食堂なの」

「そう」

「今日の日替わり定食はトンカツなんだよ。いっぱい食べて勝たないとね!」

「そうだね」


 簡単な朝食を済ませて洗いものなどの片付けをしていたら、となりにいる彼女に目を奪われた。

 私立葉子二羽学園の制服。夏服は白地に大きな襟とリボン、そして膝にかかる程度のスカート。

 胸ポケットには校章が刺繍してある。全体的に白で清楚なイメージである。


 母校の見慣れた制服だ。他の女子も同じような格好をしていた。しかし、他の女子とは違う。

 袖から伸びる色白の腕、スカートから覗くすらりとした脚。


 遥は思わず手を伸ばしてしまった。

 そして、背後から抱きすくめるように彼女をすっぽりと包み込む。


「遥さん、どうしたの?」

「……うん、ちょっとこのまま」

「えっ……」

 彼女は嫌がることもなく、じっとしていた。


「遅刻しちゃうよ?」

 遠慮がちに言う彼女の言葉に、彼は「そうだね」と静かに返した。

 だが、彼の胸中は大騒ぎだった。


(あー今すぐ脱がしたい……)


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