18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

19、健全な夫婦生活


「はぁ……やっと終わったあ」

 ついに、テスト期間が終わった。

 夏休みから今までずっと気が張りつめていたせいか、胸がすーっとして、まるで開放された気分になった。

 数学も今までにないくらい手ごたえがあった。


 すごい。遥さんのおかげだよ。


「いろはー、今日新しく駅前にできたパフェの店に行かない?」

 帰り際に小春に声をかけられて、私はすぐさま反応した。


「うん、行く! 私も気になってたの」

「じゃあ、決まりね。他にも行きたい人がいるから5人くらいになると思うわ」

「わー、楽しみ!」

 これだけテスト頑張ったんだから、息抜きくらいしてもいいよね。

 と思っていたのだけど、校門前に集まったメンバーを見て足が止まった。


「……伊吹くん」

「おう」

 彼は私を見て無視することはなくなった。

 夏休みの件で、私も少し彼に対する苦手意識は薄れていた。


「伊吹くん、甘いもの好きなんだね。そういえば、夏休みにランチに行ったときもカレーの上にアイスを載せてたよね」

 となりを歩く伊吹くんがちらっと横目で私を見た。

 しまった、余計なこと言っちゃったかな?


「あのさ」

「え?」

 真面目な顔で話しかけられて思わずどきりとした。

 すると彼はしっかりと私を見て言った。


「怪我したときは、ありがとう」

 彼はそう言って、すぐに顔を背けると、小春たちのほうへ駆け寄っていった。


 伊吹くんが普通に接してくれた(私のこと無視しなかった)

 感動しちゃったよ!!!


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