18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
「いろは、今日はなんだか嬉しそうだね」
夕食時に遥さんに訊かれて、思わず頬が緩んだ。
「うん。テストが終わったからみんなで新しくできたパフェのお店に行ったの。苺がいっぱいのパフェで、アイスクリームと生クリームがたっぷりで、ちょっと量が多かったんだけど完食しちゃった」
それでお腹が満たされてしまって夕食のご飯は少なめにオムライスとスープにしちゃったんだけど。
「そう、よかったね。誰と行ったの?」
と遥さんは笑顔で訊ねた。
「部活の子たちと一緒に。5人くらい」
「へえ、そう。女の子同士だとそういう店に入りやすいよね」
「そうなの。お客さんは女の人ばかりだった。私たちの中でひとり男子がいたんだけど、ちょっと恥ずかしそうにしてたよ。でも、別にいいのね。男の子だって甘い物好きな子多いのに」
そう言ったあと、遥さんは笑顔で「ふうん」と短く言った。
「いろはの部活に男の子がいるんだね」
「うん。でも少ないよ。同じ学年にひとりだけ。あとは後輩がふたりいるだけだよ」
「へえ、そう。どんな子?」
遥さんは笑顔で訊ねた。
私は伊吹くんのことを思い浮かべながら、素直に話した。
「最初は近づきがたい子だったんだけど、でもいい子なの。夏休み前までぜんぜん話してくれなくて嫌われてると思っていたんだけど、ただ照れ屋なだけだったの」
「仲良くなったんだね?」
「どうかなあ。ちょっと話してくれるようにはなったけど、それでも誤解したまま卒業にならなくてよかったよ」
遥さんはにっこりと笑顔で「よかったね」と言ってくれた。