18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
遥さんとはほぼ毎日メッセージを送り合っている。
今日は何をしたとか、学校で何があったとか、そんなたわいない話なのだけど。
それでもメッセージが来ると嬉しかった。
たまに電話も来た。
彼はきっとすごく忙しくて、電話をしてもそんなに話せなかった。
それでも、あの落ち着いた穏やかな声を聞くと、とても心地よくて、なんだか彼がそばにいるような気がしてドキドキした。
「最近のいろは、ちょっとおかしい」
そう言ったのは、友達の青葉小春。
黒縁眼鏡をかけた私と同じ部活の子だ。
部活とは言っても同好会で『推しを愛でる会』と言い、小春が部長である。
私たちの活動はただ推しを愛でるだけ。
その方法は小説を書いたり、漫画やイラストを描いたり、アイドルのコンサートに行ったりとなんでもあり。
小春は『SAMURAI王子』のメンバーをネタにしてBL小説を書いている。
そして私はそのイラストを描いているのだ。