18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

 誰かに見られるかもしれないのに、こんなところでキスなんて、恥ずかしすぎる。

 そんなふうに思うと、ますます胸が高鳴って、体が熱くなって、どんどん変な気持ちになっていった。


「は、るかさ……長、い……」

 呼吸がしたくて無理やり離れたら、彼は私の後頭部をつかんだ。


「えっ?」

「まだ、大丈夫」

「な、に……んんっ!」


 苦しいくらいのキスだ。

 こんなの、もし誰かに見られたら、死にたくなるくらい恥ずかしい!

 それなのに、私の体はとても従順で、彼をもっと受け入れたくなる。


 ああ、どうしよう。まるでイケナイコトをしているみたい。

 もしも時間が止まったら、きっとこのままキスをしていたいと思ってしまう。


「いろは、綺麗だ」

 ようやく離れてくれた彼がぼそりとそう言った。

 無意識に笑みがこぼれて、私も彼に言った。


「遥さんも、綺麗。すっごく綺麗」

 お互いに顔を触り合って、ふふっと笑った。

 すでに観覧車は下りはじめていたから、ひょっとすると外から見られていたかもしれない。


 でも、こんなことはきっともう、ないと思うから。

 好きの告白からのキス。

 一生忘れられない思い出になった。



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