18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
「というわけなの。私、やっぱり甘えてるのかな」
その日の夕方、あまりにもモヤモヤしたので由希ちゃんに電話をした。
すると、彼女は笑いながら「まあねー」と言った。
「はあ……わかってはいるんだけど、どうしてそんなこと長門先生に言われなきゃいけないんだろ」
友達の奥さんが頼りないから心配しているのかなとも思うけど、私たちはきちんと話し合って生活をしているのに、わざわざ口出しするなんて。
それに、あの真顔で見られたときの表情が、なんだか怖い。
『なんだろうね。あの人、職員の中でも結構変わっていて、あまり関わらない人多いよ』
「そうなの?」
『まあ、そもそもあたしら教員とはあまり関わることないけどね』
長門先生が周囲からも浮いているなら、私が気にすることもないのかな。
そういう人だって割り切ったほうがいいのかもしれない。
『それにしても、そんな面白いことになっているとはね』
由希ちゃんが電話の向こうで笑って言った。
「面白くないよ。あの人、遥さんの頼みで私のこと隠し撮りしてたんだよ。変人だよ」
そもそも学校内で職員が生徒を盗撮するなんて、バレたら首になるかもしれないのに、よくあんなに堂々としていられるよ。
『あのふたり、どっちも変人だと思うけどね』
由希ちゃんの指摘には大きくうなずいて同意した。