18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

 怖い。
 でも、怯んじゃいけない。


 長門先生の言うことは、確かに間違っていない。

 けれど、それはわざわざ彼に言われるようなことじゃない。


「先のことは、わかりません……けど、やってみないと」

「君の覚悟ってその程度なんだ。ふーん。もう少し頭のいい子かと思っていたんだけどね」

 緊張でドキドキしながら必死に言葉を探す。


「長門先生が心配になるのも、わかります。でも、私はきちんと遥さんと話し合って、ふたりで将来のことを決めて……」

 もっと強く主張したかったけど、恐怖心のほうが勝って、声が震えた。

 そうしたら、彼はなぜか急に笑って、困惑の表情を浮かべた。


「心配? まさか」

「えっ……」

 長門先生は壁に手をついて、私を見下ろした。

 その表情は笑っているのに、恐ろしく冷ややかに感じて、私は萎縮して言葉を失った。


「僕はただ、君のことが大嫌いなんだよ」



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