18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
長門先生の放った言葉は、たったひと言なのに私の胸をぐさりと突き刺した。
今までだって友達と上手くいかなかったり、喧嘩したり、嫌われていたことだってあるけど、面と向かってこれほどまでの敵意を向けられたのはおそらく初めて。
長門先生の表情を見ると、そこには私に対する憎しみに近いものを感じて震えた。
「き、きらい……?」
震え声を出すと、彼はまたにっこりと笑って言った。
「そう。大嫌い」
「な、ん……」
「ああ、別に君に何かしようとは思ってないよ。言うつもりもなかったけど、あんまりにも君がちやほやされているから、ちょっと意地悪したくなっただけ」
「そ、そんなこと……どうして先生が」
「君の相手が、たとえば香取くんなら微笑ましく応援でもしてあげたんだけどね」
えっと、どういうことだろう。
長門先生は私が嫌い。
大事な友人の相手が私なのが気に入らない。
そして私が他の男の子とカップルになることを望んでいる。
それはやっぱり、彼は私と遥さんが離婚すればいいと思っているんだよね。
「離婚はしません!」
勢いあまって、彼の前で宣言してしまった。