18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
***(絢の過去)***
遥と出会ったのは、中学3年生のときだった。
絢は同じ学年の一部の男子たちからいじめを受けていた。
数人に呼び出され、殴られ、金を取られる。
それは中学1年の頃からあった。
最初の頃は反撃していた。
しかし、相手は複数人。
勝てるわけがなかった。
その日も、絢は体育館裏に呼び出されていた。
殴られて、やり返したが、やはり勝てなかった。
地面に転がったままでいると、そばに誰かが近づいてきた。
奴らが引き返してきたのかと思い、絢は歯を食いしばって睨むように見上げた。
そこにいたのが、遥だった。
「いつもやられてるね」
と遥はたいして心配そうにするでもなく、淡々と言った。
絢は苛立ちを感じて言い返す。
「見てたのかよ。性格悪いな」
「助けてほしかった?」
「うるさいな。放っとけよ」
「ふうん、じゃあ放っておく」
遥はそう言って、さっさと立ち去ったのである。
第一印象は最悪だった。