18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

35、一緒に幸せになろうね


 静寂な病室内で、おじさまは体を起こし、遥さんに向かって深く頭を下げた。


「本当に申しわけなかった。すべては私のせいだ。私が家族を、由香里を守ることができなかった」

 遥さんは真顔でおじさまをじっと見ている。


「今さら謝っても許してもらえるとは思っていない。だが、これだけは知ってほしい。私はお前を不幸にさせる気などなかった。すべては私の不甲斐なさゆえに起こったことだ。罪は償いたい」


 遥さんはしばらく間を置いてから、とても冷たい口調で答えた。


「ええ、今さらですね。何度謝られても許す気はないし、正直もうどうでもいいです」

 おじさまは憔悴しきった表情でうな垂れた。


「あと、勘違いしないでください」

 遥さんはいきなり私の肩をつかんで抱き寄せた。

 急なことでびっくりして見上げると、彼は視線をおじさまに向けたまま、真顔で言い放った。


「俺は不幸じゃない。誰よりも幸せなので、同情は結構」

 遥さんはぎゅっと私の肩を抱いた。


 私は恥ずかしくて頬が熱くなった。

 おじさまは呆気にとられたように口を開けて驚いていた。



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