18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

 秋月家はいくつか会社経営をしていて、正史郎おじさまは本体の社長。

 つまり結婚相手の(はるか)さんは将来それを継ぐ人間であり、その妻になる私は社長夫人ということ。


 だ、大丈夫かな……。

 早まったんじゃないかな。

 ていうかこれ、政略結婚ってやつじゃないのかなあ?


 という漫画ばっかり読んでいる私はそんな妄想を繰り広げていた。


「立ち話もなんだから、みんな座ろうか」

 おじさまのひと言で全員テーブル席につく。


 その瞬間、私はもう一度遥さんを見た。

 すると、彼はなぜかずっとこちらを見ていた。


 そして私と目が合った彼は極上の微笑みを返してくれた。

 どきりとしてとっさに目をそらす。


 あ、あ……まずい。

 遥さんがますます翔真に見えてくる。

 まさか、ずっと思い続けていた『推しの嫁になりたい』という夢が叶う日が来るとは思わなかった――。


 って、違う!


 私はあまりにも頭の中がお花畑になりすぎている。

 遥さんをアイドルと重ねて見てしまうなんて失礼だよ!






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