18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

 翌日、寝不足で学校へ行った。

 午前中はなんとか耐えたけど、お弁当を食べたあと急激に眠くなり、あろうことか日本史の時間にはうとうとしてしまった。


 ふと気づいたら、まわりがクスクス笑っていた。

 ハッとして顔を上げたら、由希ちゃんが目の前に立っていた。

 真顔でじっと私を見下ろしている。


 昨夜、由希ちゃんから「早く寝なさい」と言われていたのに、結局眠れなかったから。

 なんだか合わす顔がない。


「ご、ごめんなさい……えっと、何ページ……」


 慌てて教科書をパラパラ開くと由希ちゃんが冷たく言い放った。


「125ページ」


 自業自得なんだけど、まわりからの視線が痛い。


「ぼんやりしてるなんて余裕だねえ。期末テストが楽しみだわ」


 クラス中が笑いに包まれた。

 由希ちゃんはさらに続ける。


「何か浮かれるようなことでもあったのかな?」

 わざとらしく、そんなことを言う彼女に、私は唇をとがらせた。


「いじわる……」


 誰にも聞こえないくらいの声で、ぼそりと言った。

 こんな、みんなの前で言わなくたっていいのに。


 はあっとため息つきながら少し離れた席にいる小春に目をやると、彼女も口を押さえて笑いを堪えていた。


 こはるぅ……!



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