18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

 遥さんが料理を運ぼうとしているので、私は我に返って慌てて手を伸ばした。


「手伝います」

「いいよ。今日はお客さんだから」

「運ぶくらいできます」


 そう言って、立派に盛りつけられた海鮮のカルパッチョの皿を持ち、「はあ……」とため息をもらした。

 その他にはサーモンとチーズにキャビアが添えられたブルスケッタと、真ん中にトマトソースパスタを盛って周囲にトマトとバジルで飾りつけられたもの、きのことチーズたっぷりのリゾットトリュフ添え、牛フィレ肉の煮込みフォアグラ添え。

 そしてオーブンではピザを焼いている最中だった。


「家の食事とは思えないレベル」

 と由希ちゃんがぼそりと言った。


 遥さん、料理ができるなんてひと言も言ってなかったのに。

 こんなの見せられたらこれから私どうしよう……。



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