18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
空気が、今までで一番ピリッとしている。
なんだか、この場にいるのがいたたまれなくなってきた。
だけど、これは私の問題だから私が黙っているのもおかしな話だ。
私は椅子から立ち上がって、ふたりに顔を向けた。
「私は、まだまだ子供だし、いたらないところがありますけど、何事もしっかり受けとめて頑張ります。どうかあたたかく見守ってください」
まず由希ちゃんに深く頭を下げた。
それから遥さんに顔を向ける。
「どうか、いろいろご指導ください」
頭を下げると、ふたりから笑いがもれた。
「ちょっと、そんなにかしこまらなくたっていいよ。いろはを困らせるつもりはないの。ごめんね、ちょっと意地悪言った」
顔を上げると由希ちゃんが笑顔になっていた。
それから遥さんも穏やかな表情で言う。
「君はあまり気にしなくていいよ。間宮さんは君のことが心配で俺にいろいろ訊いてきたんだよ。大人の世界ではよくあることだから」
私は呆気にとられてふたりを見た。
ふたりとも、すでに笑顔だったので少し安堵してため息をついた。
よかった。険悪な関係になったわけじゃなかったのね。