18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
私は遥さんがシャワーから出てくるまでリビングで待機していた。
ソファに座って膝の上で両手を組んでじっとしている。
だけど、鼓動は高鳴るばかりで手のひらにじわりと汗をかいた。
昨日みたいなキスをするのかな。
ドキドキしすぎて心臓が壊れそうだよ……。
「あれ? 待ってたんだ。先に寝ててもよかったのに」
遥さんがリビングに戻ってくると、私は慌てて立ち上がった。
「えっと、一応挨拶を……」
「挨拶? ああ……」
遥さんは私に近づいてそっと額にキスをした。
「じゃあ、おやすみ」
「えっ?」
拍子抜けしてじっと彼を見上げていると、頭を撫でられた。
「少し飲むから、君は先に寝てていいよ」
「そう、ですか……おやすみなさい」
「おやすみ」
それから私は彼にそっと背中を押されてリビングを出た。
まるで、早く寝ろと言われているみたいで落胆した。
私がお酒が飲めないからいけないのかなと思ったけど。
それよりも、どうして昨日みたいなキスをしてくれなかったんだろうって、そっちのほうがショックだった。
私からするべきだったのかな?
だけど、もし嫌がられたらどうしようという気持ちもある。
ベッドに入ってもしばらく眠れなかった。
どうして?
なんで?
そればかりが頭に浮かぶ。
わかんない。
遥さんが何を考えているのか、ぜんぜんわかんない。