【1月書籍化&コミカライズ配信中!】今宵、この口づけで貴方様を――
『言ノ葉ノ術』は相手を精神的に縛り、決められた言葉が呪術発動の条件となる。
「黒百合さんが和葉に言いつけをするときに、毎回共通して言っていた言葉はないか?」
「共通して言っていた言葉…」
和葉は顎に手を当てて考え込む。
言いつけと言われても、いつも同じ内容とは限らない。
それに、『言ノ葉ノ術』をかけられているという自覚がなかったから、尚更――。
「……あっ…」
和葉がぽつりと声を漏らす。
「なにか気づいたか?」
「これが…、その言葉かどうかはわかりませんが……」
和葉は、ごくりとつばを呑む。
「…『わかったな、和葉』」
そうつぶやいた瞬間、和葉は激しい頭痛に襲われた。
まるで、頭を矢に貫かれたような今までに感じたことのない鋭い痛み。
「……うっ…!」
「黒百合さんが和葉に言いつけをするときに、毎回共通して言っていた言葉はないか?」
「共通して言っていた言葉…」
和葉は顎に手を当てて考え込む。
言いつけと言われても、いつも同じ内容とは限らない。
それに、『言ノ葉ノ術』をかけられているという自覚がなかったから、尚更――。
「……あっ…」
和葉がぽつりと声を漏らす。
「なにか気づいたか?」
「これが…、その言葉かどうかはわかりませんが……」
和葉は、ごくりとつばを呑む。
「…『わかったな、和葉』」
そうつぶやいた瞬間、和葉は激しい頭痛に襲われた。
まるで、頭を矢に貫かれたような今までに感じたことのない鋭い痛み。
「……うっ…!」