俺と僕 ミツグとマナブ
「あなたが生まれた時ね…ホントに嬉しくてねぇ お母さんも年が年だったし…子どもが生まれたことに…マナブが生まれてきてくれたことに凄く感謝したわ。」
母さんは僕の誕生の瞬間を思い出すかのように少し目を閉じた。
「それでね…最初にあなたの体を確認したの。指はあるかしら? ちゃんと元気に生まれてくれたかしら?ってね。
元気な産声でお母さん安心したわ…もちろん世の中には体に障害を抱えて生まれてくる赤ちゃんもいるわ。 だからと言って不幸だというわけではないの……それは分かる?」
僕はまだよくわからない。 でも話の続きが聞きたくて頷いた。
「親はね…自分の子どもならホントに愛しいの。 だから生まれてくれるだけで嬉しかったわ。 でも私自身の体が弱かったこともあるし…やっぱり元気に生まれてきてほしかったんでしょうね。 マナブが元気に生まれてきてくれたことが分かってお母さん嬉しくて嬉しくて涙が出たわ」
そう言って母さんは優しくほほ笑んでくれた。
「お父さんも当然大喜びでね…すぐに名付けの本を何冊も病室に運びこんで一緒に一番いい字画の名前を探したのよ。」
「それで一番よかった名前がマナブだったの?」
「そう。でもね、実は二つ候補があがったの。 一つがマナブ、そしてもう一つがミツグっていう名前。」
「ミツグ…??」
「そうよ。おじいちゃんが凄くその名前を気に入ってね。 でもお母さんはミツグよりもマナブがよくてね。」
「どうして??」
「あなたには自分自身でいろいろな物事を学んでいって欲しかったのよ。 ミツグは他人に何かを与える…みたいな意味でしょ? それも悪くないけどそれ以上に自分でいろいろと切り開いていけるようなマナブの方がもっと気に入ったのよ」
母さんは僕の誕生の瞬間を思い出すかのように少し目を閉じた。
「それでね…最初にあなたの体を確認したの。指はあるかしら? ちゃんと元気に生まれてくれたかしら?ってね。
元気な産声でお母さん安心したわ…もちろん世の中には体に障害を抱えて生まれてくる赤ちゃんもいるわ。 だからと言って不幸だというわけではないの……それは分かる?」
僕はまだよくわからない。 でも話の続きが聞きたくて頷いた。
「親はね…自分の子どもならホントに愛しいの。 だから生まれてくれるだけで嬉しかったわ。 でも私自身の体が弱かったこともあるし…やっぱり元気に生まれてきてほしかったんでしょうね。 マナブが元気に生まれてきてくれたことが分かってお母さん嬉しくて嬉しくて涙が出たわ」
そう言って母さんは優しくほほ笑んでくれた。
「お父さんも当然大喜びでね…すぐに名付けの本を何冊も病室に運びこんで一緒に一番いい字画の名前を探したのよ。」
「それで一番よかった名前がマナブだったの?」
「そう。でもね、実は二つ候補があがったの。 一つがマナブ、そしてもう一つがミツグっていう名前。」
「ミツグ…??」
「そうよ。おじいちゃんが凄くその名前を気に入ってね。 でもお母さんはミツグよりもマナブがよくてね。」
「どうして??」
「あなたには自分自身でいろいろな物事を学んでいって欲しかったのよ。 ミツグは他人に何かを与える…みたいな意味でしょ? それも悪くないけどそれ以上に自分でいろいろと切り開いていけるようなマナブの方がもっと気に入ったのよ」