先輩の一番になりたい
雲の上の存在
「千咲がそう言うなら、頑張ってみるか」
「そうだよ! 遼ならいけるって。応援してる!」
ある日の放課後。
廊下の少し離れた場所で繰り広げられている、2年の男女ふたりの会話。
篠宮遼先輩と津田千咲先輩の楽しそうな声が、私の耳に届いた。
普段から、篠宮先輩の声に敏感になってしまう。
何を隠そう、私、江原美琴には、好きな人がいる。
さっき声が聞こえた、篠宮先輩だ。
実はこれ……初恋なんだけど、だからこそ、どうしたらいいのか分からないまま今に至る。
(初恋は叶わないって話も聞いたことあるし……)
そもそも、まだ篠宮先輩とは、ぶっちゃけ……話したことがない。雲の上の存在ってやつ。
何度も見かけてはいるけど、誰に対しても変わらない接し方や、先輩の優しい雰囲気に惚れてしまったのだ。
いわゆる、一目惚れだった。
「そうだよ! 遼ならいけるって。応援してる!」
ある日の放課後。
廊下の少し離れた場所で繰り広げられている、2年の男女ふたりの会話。
篠宮遼先輩と津田千咲先輩の楽しそうな声が、私の耳に届いた。
普段から、篠宮先輩の声に敏感になってしまう。
何を隠そう、私、江原美琴には、好きな人がいる。
さっき声が聞こえた、篠宮先輩だ。
実はこれ……初恋なんだけど、だからこそ、どうしたらいいのか分からないまま今に至る。
(初恋は叶わないって話も聞いたことあるし……)
そもそも、まだ篠宮先輩とは、ぶっちゃけ……話したことがない。雲の上の存在ってやつ。
何度も見かけてはいるけど、誰に対しても変わらない接し方や、先輩の優しい雰囲気に惚れてしまったのだ。
いわゆる、一目惚れだった。
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