先輩の一番になりたい
体育祭も中盤に入ったけど、思いの外、篠宮先輩の周りはそこまで騒々しくはなっていない。
サボったりしてる生徒もいれば、張り切って競技に参加してる生徒もいて、色んな意味でちょっと面白い。
私や恵奈ちゃんは、自分たちの参加競技はちゃんと参加し、他の時間はグラウンド内にはいるものの、それぞれのクラス用に設置されているテントで休みつつ、競技を見ている。
「美琴ちゃん、ここからでも十分、篠宮先輩のこと見れるね!」
「うん。結構、グラウンド全体的に見れるし、トラックを走る系の競技なら参加者を近くで見れるよね」