【極上溺愛】エリート鬼上司は無垢な彼女のすべてを奪いたい
 まっすぐな視線を受け止めたとき、入口のドアが開いた。急いだ様子で賢人さんが戻ってくる。

「悪い、デザート来ちゃったな」

「遅かったすね。浮気相手かもって和花が心配してましたよ」

 昴が笑顔でしれっと言い、私は目を丸める。

「言ってない。言ってないです、そんなこと」

 賢人さんは普段の優しい笑みを浮かべて「取引先からだったよ」と答えると、テーブルを見下ろした。

「お、美味そうだな」

 甘いものを見て崩れるいつもの表情にほっと気持ちがほぐれる。それと同時に、胸の奥底に黒く淀んだ滓が溜まっていくような気がした。










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