無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
 昼食はサンドイッチと揚げジャガイモだった。サンドイッチは、タマゴ、ハム、葉物野菜。揚げジャガイモは、揚げたてだった。それだけではない。食後のデザートにアップルパイ。飲み物は、冷たいアールグレイ。

 ローテーブルの上に置かれた昼食は、さほどときを置かずしてすべて消えた。

 わたしのこの小さな体の中に。

「あー、美味しかった」

 パーシーとチャーリーが向かいの長椅子に座っていることを忘れ、大きな溜息をついてしまった。もちろん、それは満足しすぎた意味の溜息である。

 そこで彼らの存在を思い出し、恥ずかしくなった。
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