無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~

国王、実食する

 自分自身がいろいろな面で変化したことをあらためて認識している間に、ヴィクターはマドレーヌを一個、二個と口に放り込んだ。そして、咀嚼してゴックンと飲み込む。

『仕方なく食ってやってる』、そんなオーラを出しながら。

 開いたままの窓から、微風と小鳥たちの囀りが流れてくる。

 しばらくの間、小鳥たちの囀りをきいていた。

 ようやくヴィクターが口を開いた。
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