無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
「それで、陛下。その侍女というのは? この辺りの町のレディを雇うのですか?」
「パーシー、違う。まがりなりにも、彼女は一応おれの客人だぞ。ウォーターズ帝国の皇帝の元妻だったのだろう? いくら傷物とはいえ、そのようなレディにはちゃんとマナーを身につけている侍女をつけるべきだ。ゆえに、適当な人材を送るよう王都に使いを出した」
「どうせここにいるのです。最低限のことが出来さえすればいいのではないですか?」
「パーシーの言う通りですよ。王都に戻るのでしたら、それなりの体裁を整える必要があるでしょうけど。たとえば、婚儀の為に王都に戻るとかでしたら」
「ああ、なるほど。チャーリー、それだよ、それ。陛下は、すでにレディとの婚儀を見据えているわけだ」
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