無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
(って、そこじゃないわね。彼女たち、ヴィクターの妃候補なの? でも、彼女たちってパーシーとチャーリーのことが好きなのでは……)

「ハッハ、どうだか。おれたちにはわかっているんだぞ。ほんとうは、陛下の尻ではなく陛下の地位を狙っているということをな」
「そうそう。尻をのせる座を狙っているんだよな」
「パーシー、チャーリー、ろくでなしのバカな男たち。当然、わたしたちが正妃と側妃になって陛下になにかあれば、その座はわたしたちのどちらかのものになる。当たり前のことよ」
「女王の誕生よ。それは、わたしだけじゃない。どの時代の正妃や側妃も狙ってきたこと。なにもわたしだけがよからぬことを考えているのではないの」
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