無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
(なるほど。彼女たちは、野心満々の家柄の出身なのね。公爵家の子女は、国王に嫁ぐことが約束されているといったところかしら。彼らの考え方により、妃になったら夫である国王の命をみずから狙い、奪うことが許される。彼女たちは、ほんとうの気持ちを封印して家の為に必死に演じているわけね)

 それを考えたら、気の毒になってくる。

 そして、自分と照らし合わせてしまう。

 わたしもまた、そうだったから。物心ついたときから、皇帝の妃になるべくがんじがらめにされていたから。

 それを考えると、彼女たちに親近感がわいてくる。
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