無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
「レディ。長旅でお疲れのことだと思いますが、到着までまだもう少しかかります。いましばらく馬車内にておくつろぎください」

 月光に目が慣れてきた。

 目を細めて声をかけてきた騎馬兵を見た。

 声をかけてきた騎馬兵もその向こう側に並んで駆けている騎馬兵も将校服に精悍な体を包んでいる。

 なにより、その顔である。

 二人ともそっくりなのである。
< 24 / 375 >

この作品をシェア

pagetop