無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
「あの、大丈夫ですか?」
うしろからなにかきこえてきた気がしたけれど、だれかの言葉をきく余裕さえない。
「甘やかさないで。まだ出発したばかりで、道だって平坦でしょう? いまから甘やかしていたら、一往復だって出来やしない。大丈夫。きついのは最初だけ。あなたたちだってそうだったでしょう? もちろん、彼女よりかはずっとタフだったでしょうけど。最初は十往復、二十往復するのはきつかったはず。このきつさを乗り越えれば、かえってラクになる。それも経験あるでしょう?」
キャロルが兵士たちになにか言っている。
もちろん、それもじっくりきく余裕はない。
こうして、わたしはありえないほどハードな特訓に耐えに耐えた。
うしろからなにかきこえてきた気がしたけれど、だれかの言葉をきく余裕さえない。
「甘やかさないで。まだ出発したばかりで、道だって平坦でしょう? いまから甘やかしていたら、一往復だって出来やしない。大丈夫。きついのは最初だけ。あなたたちだってそうだったでしょう? もちろん、彼女よりかはずっとタフだったでしょうけど。最初は十往復、二十往復するのはきつかったはず。このきつさを乗り越えれば、かえってラクになる。それも経験あるでしょう?」
キャロルが兵士たちになにか言っている。
もちろん、それもじっくりきく余裕はない。
こうして、わたしはありえないほどハードな特訓に耐えに耐えた。