無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
「お気づきになられましたか? 座席の上にバスケットがあるでしょう?」

 彼の金髪は、月光を吸収してキラキラ光っている。そして、碧眼は深い深い湖のような穏やかさを讃えている。

 そんな彼の瞳から視線を馬車内に移した。

 たしかに向こう側の窓の座席の上に布巾をかぶせたバスケットらしき物が置いてある。
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