無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
(だけど、だけど違うの。違うのよ)

 心の中で歯噛みしてしまう。なにが違うのか、それを伝えられない自分が腹立たしい。協力してくれるよう説得出来そうにない自分が情けなさすぎる。

『うわあああっ! 彼女、やさしすぎるだろう。現状自分自身が大変なときなのに、他人の恋路まで面倒みたいなどとは……。彼女は女神か? 天使か? 是非とも彼女に協力したい。なにがなんでもあいつらをくっつけたい。そして、彼女に認められたい。見直してもらいたい。惚れてもらいたい』
< 269 / 375 >

この作品をシェア

pagetop