無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
それがいま、彼は痩せ細っているとまではいかないもののもともとの体型と比較するとずいぶんと痩せてしまっている。肌は、様々な汚れや傷などで真っ黒に。
なにより、絹製の衣服しか着用したことのない彼は、いまはボロボロの布切れをただ体に巻きつけている。
義姉も同様である。美しい顔は汚れや疲労や苦労で真っ黒になっているし、絹製のオーダーメイドのドレスしかまとったことのない彼女の衣服は、やはりボロボロで無残な感じになっている。
玉座に座しているヴィクターの横から彼らのその姿を一目見ただけで、まず「ざまぁみろ」と思った。
(そんなことを思うなんて、わたしってなんてイヤなレディなの?)
それからすぐ、そういうふうに思った。
なにより、絹製の衣服しか着用したことのない彼は、いまはボロボロの布切れをただ体に巻きつけている。
義姉も同様である。美しい顔は汚れや疲労や苦労で真っ黒になっているし、絹製のオーダーメイドのドレスしかまとったことのない彼女の衣服は、やはりボロボロで無残な感じになっている。
玉座に座しているヴィクターの横から彼らのその姿を一目見ただけで、まず「ざまぁみろ」と思った。
(そんなことを思うなんて、わたしってなんてイヤなレディなの?)
それからすぐ、そういうふうに思った。