無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
「なにを言っているのよ、このクズ。そもそもあんたが悪いのよ。あんたがクズ皇帝だからでしょう? サエ。あなた、わたしの妹でしょう? わたしだけでも助けなさい。お父様とお母様もそれを望んでいるわ」

 そして、義姉もまたエラそうに命じてきた。

「ヴィクター様、お気遣いありがとうございます。では、申し上げます。その前に、お義姉(ねえ)様。お父様とお義母(かあ)様は、すでに反乱軍に捕まって処刑を待つばかりだということを知らせておきますね。彼らは、反乱軍にあなたたちを売った後に捕まりました。ですから、お義姉(ねえ)様。一刻もはやく戻ってお父様とお母様に会うといいですわ」

 いっきに告げた。
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