無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
「敬礼っ!」

 キリッとした号令がきこえたので窓からのぞいてみると、門の前に兵士たちが整列して敬礼している。

 馬上、パーシーとチャーリーが返礼する。

(うわあ! カッコいい)

 祖国の皇宮では、軍による閲兵式が何年かに一度行われていた。が、規模は小さく、お話しにならないくらいまとまりに欠けていた。

 それに比べて、パーシーやチャーリーや他の迎えの騎馬兵たち、それから眼前の衛兵たちはどこか違っている。

 感心と興奮をする中、馬車はまた静かに走り始めた。
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