無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
「オーディントン国の国王は、みずから軍を率います。陛下は、歴代の国王の中でも指折りの名将軍。ふだんから王都にいることはなく、ほとんどこの駐屯地か他の大規模な駐屯地で演習などの指揮をしているのです」

 パーシーが自慢げに教えてくれた。

 国王のことを尊敬し、慕っていることが感じられる。

「到着です」

 パーシーの言葉と同時に、馬車が停車した。

 窓から見えるのは、月光の下光り輝く古城だった。
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