無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
 パーシーが馬車の扉を開けてくれ、手を差し出してくれている。

 その手を取ると、彼はエスコートしてくれた。

 地に降り立つと、あらためて古城を見上げた。

(まるで書物に出てくるそのままの古城だわ)

 古城は、月をバックに幻想的かつ優雅に浮かび上がっている。

 いくつもの篝火が、古城をよりいっそう幻想的に見せているのかもしれない。
< 41 / 375 >

この作品をシェア

pagetop