無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
「ここは執務室の一つで、陛下が執務室として使っている部屋です」

 そのなんの変哲もない木製の扉の前には、兵士は立っていない。

 彼の手が離れ、扉を開けた。

 控えの間だった。

 ローテーブルをはさんで長椅子が二脚、そして、チェストがあるだけのオーソドックスな部屋である。
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