無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
(ごつ可愛い……)

 それが生贄として自身を差し出した相手ヴィクター・ホワイトウェイに対するわたしの第一印象だった。

「陛下っ!」
「陛下っ!」

 ある意味感動していると、パーシーとチャーリーが怒鳴った。

「いまのはあまりにもひどすぎます。レディに対して失礼すぎます」
「そうですよ。こんなにもか弱く……、美しいレディなのに、そんな言い方ありますか?」

 パーシーはともかく、チャーリー、いまあなた、美しいという前に躊躇しなかった?

 チャーリーの「か弱く」と「美しい」との間が気になった。
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