無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
「だが、まぁそうだな。傷物とはいえ、不運な環境にいた彼女を追い出したとあっては、国王、将軍、どちらの地位にあっても非難されるかもしれぬ。仕方がない」
彼はわざとらしく大きな溜息をつくと、あらためてわたしと目と目を合わせた。
「レディ、置いてやる。だが、きみにここをウロウロされては迷惑だ。それに、きみがウォーターズ帝国の諜報員や工作員だという可能性もある。だから、この居住区域から出るな。けっしてわが兵士たちの目に触れてはならん。言っておくが、下手な動きはするな。なにかあれば、すぐにここから放り出す。いいな?」
重々しい口調で警告された。
(よかった。とりあえず、いますぐ路頭に迷うことはないわね)
心の底からホッとした。
彼はわざとらしく大きな溜息をつくと、あらためてわたしと目と目を合わせた。
「レディ、置いてやる。だが、きみにここをウロウロされては迷惑だ。それに、きみがウォーターズ帝国の諜報員や工作員だという可能性もある。だから、この居住区域から出るな。けっしてわが兵士たちの目に触れてはならん。言っておくが、下手な動きはするな。なにかあれば、すぐにここから放り出す。いいな?」
重々しい口調で警告された。
(よかった。とりあえず、いますぐ路頭に迷うことはないわね)
心の底からホッとした。