お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する
「……~っ」
目が、開けられない。
俺のすぐ近くで「にーちゃん、大丈夫?」と心配する声が聞こえる。
小さな存在なのに、俺の心を支配するには大きすぎる――それが、これくらいの年齢の子供なんだ。
俺に、この子供は――――毒だ。
「も……、あっち、いけ……っ」
「なんか言ってる? 苦しいのー?」
ちょんちょんと、子供が俺に触る。
「――っ!」
それだけの事なのに、驚くほどのダメージのデカさ。ついに俺は立って居られなくなり、その場にグシャリと崩れ落ちる。四つん這いで息をしているのが、やっとの状態だった。
「はぁ、はぁ……っ」
くそ、だから子供はダメなんだ。
だから、三石を拒絶したっていうのに――