お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する
久しぶりに出した声は、まるで誰かが私の喉を押さえてるんじゃないかってくらい、出しづらかった。

だけど、私がいくら聞きにくい声を出しても……お巡りさんは、頷いてくれる。



「君のせいって事は、百パーセントないよ」

「え……」

「君は大声を出した。だから僕は気づけたんだよ。君は充分、頑張った」

「――ッ」



――やめて、……成希!!



あの時があったから、私は無事だったんだ。

私は、自分を助けることが出来たんだ。ちゃんと、立ち向かえる力を……持っていたんだね。



「しんどいと思うけど、答えられるかな。
さっきの男と君は、どんな関係?」

「私、たちは……」
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