お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する
戻った日常、と少しのドキドキ
最悪な事があった日。
私は、最低な人から逃げることが出来た――
◇
成希がお巡りさん達に連れて行かれて、数日が経った。
私は一日だけ学校を休んで、元気を取り戻した後。一日ぶりの学校に向かうため、登校していた。
あの後、何があったかと言うと――
『ぐす……』
自分の隠していた想いを発散させ、号泣していた私。
だけど、しばらくすると落ち着いてきた。
涙も止まり、話せるようになってきたところで――タイミングを見計らったお巡りさんが、私にスッと手を伸ばす。
『はい、手』
『手……?』
これは、掴まれ……って事なのかな?
だけど、もし違ったら恥ずかしいし……。
すると、お巡りさんは「立てる?」と聞いてきた。やっぱり「掴まって」って意味だったみたい。