お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する

「二人、仲が良いですね」

「あら、でも勇運くんとパパも仲いいでしょ?」

「………………へ?」



俺と冬音のおじさんが、仲が良い――?



ピシリと。またまた石像のように固まった勇運くんを見て、お母さんは笑った。



「あまりスマホを持たないパパがね、昨日から肌身離さずスマホを持ってるの。それで”どうしたの?”って聞いたら、あなたと連絡先を交換したって言うものだから」

「冬音さんの入院の事、おじさんから聞きました。連絡先を交換した理由は、このためだったのかって……。

でも、それだけです。仲が良いと言われるほどの事じゃ……」



素直に自分の考えを言う勇運くんに、お母さんは「ふふ」と笑う。



「でもね、連絡先を交換したのは、それだけが理由じゃないのよ」

「え?」

「これは内緒なんだけどね、」

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