お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する
「意識する私がダメなんだよね、きっと……」
「……」
もうキスの事は考えないぞ、と心を鬼にする私を、勇運くんは見ていた。
そして……
「……ふっ」
何やら意味深な笑みで、ニヤリと笑うのだった。
◇
「ここが夏海の保育園だよ」
「へー、結構デカいな」
そして歩く事、わずか数分。
学校からすぐ近くの保育園に到着した、私と勇運くん。保育園の前に、二人で並ぶのだけど……
「あの、勇運くん。ちょっと離れた方が良くない? 私たち」
「なんで?」
「だって、二人揃って保育園にお迎えって……かなり目立ってるよ?」